黙ってないで愚図ってないで

翼くんとタッキーのお話

それでも現場に行きたい

GOEMON絶賛公演中の2016年10月、私は1冊のノートを読み返していた。メアリーブレアデザインの不思議の国のアリスが描かれたそれは、私の最も大切な物のひとつだった。いつか”特別な何か”を書き記す為にと購入し、しかしずっと日の目を見なかったこのノート。だけどその時は急に訪れた。

 

ページをめくると、”FC入会”の文字が躍る。そして徐々に集めたタキツバ映像作品の入手日と値段、初めての現場である滝沢歌舞伎2015のチケット。そう、これは私だけのタキツバ活動記録。読み続けると出てくるのは初めて翼くんを観たふたり旅広島公演のページ。あぁそうか、私、翼くんをこの眼で確認してから1年なんだ。

 

乗換アプリを使いこなせない私はこのノートにありとあらゆる行き方を書き記していた。お陰で当時の自分の足取りが分単位で分かる。

『グッズは迷ったら買え!』の太字に自分の意気込みを感じる。そして、ひたすら続く食べ物屋の連絡先と食べたいメニュー。ご当地グルメって大事。もみじ饅頭のチーズかこし餡かチョコか相当悩んだ痕跡もバッチリ残っていた。そしてふたり旅の記録の最後には帰宅時玄関でいの一番に貰った子どもからのお手紙が。

 

「まま しゅっちょう おつかれさま

まま だいすき

まま いちにちまえから まってたんだ」

 

…子どもがいる身で遠征した自分は母親失格かしら。そんな想いが暫く私を支配した。だけどまたツアーがあったら行くと思う。母になっても楽しんで生きる姿を見せたい。子どもはすぐに大きくなる。さすがに乳飲子は置いていけないけれど、普段頑張って母親してる自分にご褒美をあげても良いと思ってしまう。変な男に入れあげて家を空けたり家に招き入れるよりよっぽど健全では無いか。そんな半ば自分勝手に色々理由を付けて、今井さんの応援を続けている。

 

いつか一緒に現場に行ける日が来るのだろうか。(不思議な事に全く行きたがらない)お姉ちゃんになって、怖く無くなって(林くんの雪女で泣いた経緯あり)、おトイレも我慢出来るようになったら連れて行ってね。そう話す子どもが我が子ながらしっかりしていると親バカ全開。

 

このノートには翼くんへの愛と私の奮闘ぶりと同時に子どもの成長が記録されている。恥ずかしくて誰にも見せられないけれど、成長した子どもには見せようかな。きっとこう言うだろう。

 

「ママってホントに翼くんが好きね!」

そしたら私はこう言うの。

「アナタの次にね!」