黙ってないで愚図ってないで

翼くんとタッキーのお話

突っ込みマリウス

日生劇場にて絶賛公演中の音楽劇『マリウス』

人情喜劇と謳ったとおり、人々の不器用な生き様の中に生まれる何気ない日常と余りにも切ない愛の物語。思わず涙した。だけど同時にもう1人の冷静な私がツッコミ過ぎててどうしようもない。

 と言うことで、以下にあらすじと私感を少々。レポ用のメモは取っておりませんので言い回しに若干の違いがあります事、御了承ください。ネタバレ回避されたい方は御注意を!

 

 

 

時は1931年のフランス。舞台は港町マルセーユにてセザールが経営するカフェ・ド・ラ・マリーヌ。船乗りを夢見るひとり息子のマリウスにはファニーという幼馴染がいた。始まって割と直ぐに2人のフラメンコが披露され、ここで?感満載。でも可愛い。2人は互いに想い合っているものの、住み慣れた街から出て世界中を旅する船乗りに憧れるマリウスはいずれこの街を出ていく身。ファニーに求婚出来るわけもなく時だけが過ぎて行く。そんな彼の心情を知らない周りの大人はヤキモキする。異国の地、アンダルシアへの憧れをフラメンコで表現するマリウス翼。私、このシーン大好き!(ここでのセリフ「行ってみたいなぁ!」がまるでGOEMONの友市!と思ったのは私だけじゃ無いハズ)そして痺れを切らしたファニーはとうとう言ってしまう。可愛いセリフ歌に私悶絶。美織ちゃんのぶりっ子な感じが堪らん。もう2人で永遠に隠れんぼしてて下さい!核心を突くファニー。「私、貴女と夫婦になりたいの(え、ファニー肉食系!?というかマリウスはとんだチキン野郎って事?)「貴方私にこんな事言わせたんだから顔を見ないのがせめてもの礼儀ってものよ」(うら若き乙女にそげな事言わせて!マリウス抱いておやりよ!)マリウスの顎グイに私悶絶。煮え切らないダメマリウスも素敵に見えるもう重症。というか元からダメンズ好き。「貴方神父様にでもなるつもり?」で初日は笑いが起きていたけれど、あれは翼ファンがカルデロンを連想したのかしら。神父になってもどうせはらませちゃったよね。そしてとうとう船乗りになりたいというマリウスの夢をファニーが知ってしまう。動揺するファニー。「マリウスは私が1番好きでしょ?」(さすが肉食系女子。すんごい自信。だからマリウス抱いておやりよ!)「私は船乗りの妻になって、子どもを産んで貴方の帰りを待つわ(え、嘘でしょ。絶対無理でしょ)だから貴方の気持ちを言ってちょうだい。」グイグイくるファニーにマリウスも思わず叫ぶ「大好きさ!」私も!私も好き!と勝手に心の中で割り込む。そして一夜を共にする2人。そしてそして秒殺で親にバレる2人。もうちょい上手くやれ。マリウスの朝帰りが猛烈に可愛いテロ、犠牲者多数。最近はでんぐり返りやら匍匐前進やら加わったらしくこの目で見たいと唇を噛んでいるところである。もうマリウスはファニーの事で頭が一杯。船乗りになる夢は諦め、ファニーと仲良く生きていくと決心した矢先。ファニーまさかのさよなら宣言。(え、だって昨日船乗りの妻になるってゆーたやん。どんな事でも耐えられるわってゆーたやん。)マリウス困惑。私ポカン。「私は平気よ。貴方に抱かれる前は私子どもだったの。貴方がそばに居て苦しむのを見るよりも遠くから幸せを見守る方がずっといいわ。」動揺するマリウス。「お前は俺の事を捕まえててくれよ!お前にそんな事言われたら直ぐにでも飛び出したくなるじゃないか!それにファニー、俺が居なくなったらお前はどうするんだ!?」(まったく意味不明ファニー。一夜を共にしただけでいきなり理解ある大人に成長し過ぎで怖い。)「私にもつもりがあるんだから。」(わーファニー暴走!)「まさか…パニスか?あんなおやじのどこがいいんだ!?」と怒るマリウス。(遺産狙いかー!?)「惚れた腫れただけが世の中じゃ無いの。恋より大事なものがあるの」(え!突然のマリッジブルー)「その辺の俗物がいいそうな事をお前が言うなよ!」マリウス激オコ。私プンオコ。ファニーは愛するマリウスの夢を邪魔したくなくて泣く泣く航海へと送り出す…。(えー!なんか振り回し過ぎじゃない?それに乗せられて行くマリウスもヤケッパチかい…)やがてファニーのお腹にはマリウスの子が。未婚の母にはならず金持ちの初老パニスと結婚。(えー!マリウス完全に蚊帳の外じゃん!ファニーにとってマリウスは他人だけどお腹の子とは親子だよ!?このあたりファニーの本意が良く見えなくて、ただの自分勝手な女に感じる。時代背景とか考えても現代の日本に生きる私には理解不能。)セザール宛のマリウスからのお手紙。マリウスの歌とセザールの息子への愛にとにかく泣ける。そして1年半ぶりに港へ戻るマリウスはファニーの子どもが自分との子どもと知り、なんで知らせてくれなかったんだ?と言いながら「悪かったファニー」とうなだれる。(いやいやマリウス知らなかったじゃん、それに結婚する気満々だったマリウスを突っぱねたのはファニーじゃん。それセザールとか知らないじゃん。じゃんじゃんじゃん!)「ファニーはお前を愛している。いつかこんな日が来ると思っていたんだ」とファニーとの別れを決意するパニス。「子どもは俺のもんだ」というマリウスに鬼気迫るパニス「お前まだ若いんだからこれからいくらでもチャンスはあるだろ?坊やは渡さない!」(でもマリウスも子どもの事は今知ったんだよー?パニス無茶苦茶言うよなー。ところでおじさん…もっと大胆にシャツを引きちぎろうか!!)「あの子の権利は俺にある」と言い放つマリウスにセザールのビンタが飛ぶ。「あの子は生まれた時たった4kgだった。ところが今は9kgある。その増えた5kgは、情愛の5kgだ。情愛てのは薄くて軽くてタバコの煙みたいにフワフワしていている。それをみんなが注いで。俺の分は勿論やった。ファニーもやった。だけど1番注いだのは誰だと思う?パニスだ。お前は何をやった?」に対し「俺は命をやった」とマリウス。「お前が命をやったんじゃねぇ!子どもの方が命をもぎ取ったんだ!人の女房と子どもを盗む男は俺の家系にはいねぇ!どうすればいいか自分で考えろ!」親父に言われ崩れ落ちるマリウス。(もう理不尽じゃない?だって何も知らされてなかっただけなのに!すんごいモヤモヤする…)そして「船の上じゃ使う事もないから。長生きすんだよ、とうちゃん…。」とセザールのポッケにお金を入れ、親子の別れとなる(マリウス、居場所ないもんね…)マリウスの〝とうちゃん〟呼びに萌え萌え。そして再び魔性の女ファニー「マリウス、あたしにはキスしてくれないの?」に私激オコ。おーまーえーはー!!パニスと子育てしてろっつーの!!「ファニー、俺を今でも好きだろ?一緒に行こう。子どもはお前が連れて来ればいい」と迫るマリウス(そりゃそうだ、子どもは2人の子だしな。)「それだけは出来ないの!法律だって許さないし、神様だって許してくれない。あの人は私を助けてくれたの。裏切れない!」と言いつつ、「ねぇマリウス、言わないでおこうと思ってたんだけど、思い切って言うわ。パニスと結婚してから、あの人は私の身体に指一本触れてこないのよ。私の気持ちをよーく知っているから。」(ドヤ!)なファニー。(おい!それ本当に言わなくていい情報やんけ!そんな事話してどうすんのさ!?私悪くない的なアピールですか?)そして畳み掛けるファニー。「こんな言葉が慰めになるのなら、マルセーユに貴方を想う女がいるって時々思い出してね」(ひー!呪いの言葉ですかー??もうこれ以上マリウスに何も言ってくれるなよ!ファニー…あんたとんだ残酷な女だね…結局パニスの金とマリウスの愛のおいしいとこどりじゃないかー!涙しながら再び船に乗るマリウス。それを見つめるファニー「マリウース!」

 

 …。

 

ファニー…パニスとの結婚、あっさり決め過ぎじゃない?何年でも待って欲しかった…。なんて思いつつ、この残酷な選択こそファニーが我が子への愛を貫いた証拠なのかもしれない。〝どんな事でも耐えられる〟といったファニーの対象がマリウスから我が子に移ったんじゃないかしら。どんなにしたたかで計算高いと言われても守り抜きたい対象がいるのが母ってもの。世の中カネが全てとは言わないけれど、貧困は残酷だもの。子どもにとっては良い環境になったかもね。でも今の時代、そんな女は流行らないと思う。マリウスからパニスへ頼る男を変えただけだもの。何くそ!私1人で育ててみせる!くらいの勝気な女でいて貰いたいわ。それにしても、女性の〝私のことはいいの〟を鵜呑みにするマリウスが可哀想やら馬鹿野郎やら…。マリウスは船乗りになって幸せだと言ったけれど、全然そうは見えなかった。失って初めて分かる故郷の愛しい環境に、この先も縛られて生きるのだろうか。人生は素晴らしいって、いつ思えるの?旅立つ背中が切ない。だからこそカテコのフラメンコに救われる気がする。荒々しく、力強く、情熱的な翼くんの唯一無二のフラメンコ。

 

 なーんて延々考えるのもとっても楽しい音楽劇『マリウス』

楽日まであと少し。

い、行きたい…マリウスに…会いたいよー!!

待っててー!明日行くからー!!